なぜ労働組合(ユニオン)対応は専門の弁護士に相談すべきか?

執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

保有資格 / 弁護士・MBA・税理士・エンジェル投資家

労働組合(ユニオン)対応でお困りの企業は、以下のポイントを参考に弁護士への相談をご検討されてください。

 

弁護士に相談したほうがいいケースとは?

労働組合(ユニオン)対応に関しては、弁護士に相談した方がいいと思われるケースとして具体的には以下の7つが当てはまります。

 

団体交渉を申し込まれた

労働組合(ユニオン)から団体交渉を申し込まれた場合、初期対応がとても重要となります。

できるだけ早く労働組合問題に精通した弁護士の助言を得るようにしましょう。

 

団体交渉を早く終わらせたい

団体交渉を重ねているけど終わりが見えないケースが多く散見されます。

労働組合との交渉の経験が豊富な弁護士に相談し、解決の糸口を見つけましょう。

 

従業員が労働組合(ユニオン)へ駆け込んだ

従業員が労働組合(ユニオン)へ加入した場合、労働組合(ユニオン)から団体交渉の申し入れが予想されます。

できるだけ早く弁護士に相談し、対策を練りましょう。

 

労働組合(ユニオン)から残業代請求を請求された

労働組合(ユニオン)から法外な残業代請求がなされたばあい、法的に有効な反論が必要となります。

労働問題に詳しい弁護士に相談することで、支払い義務の有無や妥当な金額について助言を得ることができます。

 

労働委員会に出席することになった

労働組合(ユニオン)が不当労働行為の救済命令を申し立てた場合、労働委員会への出席が必要となります。

労働組合問題の経験が豊富な弁護士を代理人とすることで不当な結果を回避できる可能性があります。

 

労働組合(ユニオン)が街宣・争議活動をしている

労働組合(ユニオン)が街宣・争議活動を行うと、会社の信用が失墜し、業務に支障が生じるおそれが懸念されます。

労働組合対応に精通した弁護士に相談し、必要な法的措置を取りましょう。

 

その他不安がある方

上記は一例です。労働組合(ユニオン)に対して、不安がある方は専門の弁護士に相談し、安心を得ましょう。

 

 

なぜ弁護士に相談すべき?労働組合(ユニオン)相談のメリット

メリット① 労働組合(ユニオン)にかかわる正しい法律知識の助言を受けられる

労働組合(ユニオン)の法律相談ができる場所はいくつか存在します。

士業には、弁護士の他に、社会保険労務士、行政書士、司法書士、税理士なども存在しますし、士業以外にも、無資格者が労働組合の法律相談を受けているケースもあり、どこに相談をすればいいのか迷われる方もいらっしゃるでしょう。

しかし結論として、労働組合(ユニオン)に関してお悩みの方は、弁護士へ相談されることを強くお勧めします。

なぜならば、そもそも、法律上、労働組合(ユニオン)に関して、すべての法的対応が可能なのは弁護士に限られているからです。

弁護士以外の者が労働組合(ユニオン)問題に対応すると、非弁行為といって弁護士法違反となる可能性があります(弁護士法72条)。

根拠:弁護士法|e-Gov法令検索

法律が弁護士以外の者の法律事務を禁止しているのは、相談者に間違った助言をしてしまったり、詐欺的な行為が横行するおそれがあるからです。

弁護士とその他士業との対応可能範囲の違いに関しては以下の通りです。

弁護士 社労士 税理士 行政書士 司法書士 無資格者
労働法の相談 × × × ×
団体交渉への出席 × × × ×
団体交渉での発言 × × × × ×
労働委員会での代理人業務 × × × × ×
労働審判対応 × × × × ×
裁判対応 × × × × ×
街宣等への保全処分 × × × × ×

 

注1:社労士は団体交渉において代理人になることはできません(厚生労働省基発第0301002号)
注2:司法書士の中で、法務大臣の認定を受けることができた場合、例外的に140万円以下の金銭請求ができます。
慰謝料や残業代請求では、認定司法書士が代理人となれる可能性があります。しかし、通常、残業代や慰謝料の請求金額が140万円以下となることは少ないため、相談はおすすめできません。

上表のとおり、弁護士以外の者は、労働組合(ユニオン)対応にはほとんど関与することはできません。

 

メリット② 団体交渉から裁判まで幅広く対応できる

労働組合(ユニオン)対応では、団体交渉では解決せずに、街宣活動への法的措置(保全処分等)を行ったり、労働審判や訴訟に発展する可能性もあります。

これらすべてに対応できるのは、弁護士に限られています。

 

 

どんな弁護士に相談したらいい?弁護士選びのコツ

良い弁護士の探し方

一口に弁護士といっても、得意分野はそれぞれです。

労働法を得意とする弁護士でも、労働組合(ユニオン)対応の豊富な経験がある弁護士は決して多くありません。

したがって、まずは労働組合(ユニオン)対応の豊富な経験がある弁護士に相談することが重要なポイントとなります。

では、どうすればそのような弁護士を見つけることができるでしょうか。

まず、インターネットで検索し、労働組合(ユニオン)に注力しているか否かを調べましょう。

また、その法律事務所が労働組合(ユニオン)に関する専門書籍を出版した実績などがあれば、専門性が高い弁護士が所属していると考えられます。

 

相談は近くの弁護士がいい?

弁護士は、すぐに会いに行ける距離の方が望ましいと思われます。

しかし、上述のとおり、労働組合(ユニオン)対応の豊富な経験がある弁護士は決して多くありません。

したがって、お近くに専門弁護士がいる可能性は小さいと考えられます。

また、現在はZoomなどのオンライン相談を取り入れる法律事務所も増えています。

そのため、オンライン相談などを利用できる法律事務所であれば、必ずしも至近距離にこだわる必要はないでしょう。

 

顧問弁護士以外の弁護士に相談するメリット

上述のとおり、労働組合(ユニオン)対応の豊富な経験がある弁護士は決して多くありません。

そのため、顧問弁護士がいる企業であっても、その顧問弁護士は労働組合対応の豊富な経験がない場合が多いと思われます。

また、弁護士の専門分野はそれぞれなので、現在、複数の顧問弁護士と契約する企業が増えています。

専門性が高い弁護士に相談できることが顧問弁護士以外の法律事務所に相談するメリットと言えます。

 

 

デイライト法律事務所の労働事件チームに相談するメリット

労働組合(ユニオン)の問題は弁護士に相談すべきとして、次に、どの弁護士に相談すべきかが重要となります。

そこで、当事務所の労働事件に注力する弁護士の特徴についてご説明します。

専門知識が豊富であること


労働組合(ユニオン)は、通常、企業の労働法令違反を指摘してきます。

例えば、不当解雇に当たること、未払い賃金が発生していること、各種ハラスメントに当たること、などが典型です。

まず、企業は、労働組合(ユニオン)によるこれらの指摘が正しいかどうかを判断しなければなりません。

すなわち、労働組合(ユニオン)の中には、本当は違法ではないのに、「労働基準法に違反している」などと虚偽の主張を行うケースがあるからです。

労働組合(ユニオン)の指摘が正しいか否かを判断するためには、労働基準法や最新の裁判例についての専門知識が必要となります。

また、労働組合(ユニオン)の様々な要求に対して、企業が正当な理由なく、団体交渉を拒否したり、不誠実な対応をすると、不当労働行為に当たり、労働組合法に違反する可能性があります。

これらを防止するためには、労働組合法に精通していなければなりません。

弁護士は法律の専門家ですが、すべての法律に精通しているわけではありません。

労働基準法や労働組合法に精通した弁護士の数は少ないと考えられます。

そこで、まずは専門知識をもった弁護士を探すことが重要となります。

当事務所の労働事件チームは、労働法令に精通しています。

なお、当事務所の労働事件チームは、労働組合(ユニオン)や労働問題に関する専門書籍を数多く出版しています。当事務所の専門性は、このような出版実績にも裏打ちされています。

出版実績はこちらをご覧ください。

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経験豊富な弁護士がサポート

労働組合(ユニオン)との団体交渉を適切に解決するためには、実際に団体交渉を数多く行った経験豊富な弁護士のサポートを受けることが望ましいといえます。

労働法令等の専門知識に加えて、豊富な経験を有する弁護士は、団体交渉に関する様々なノウハウを身につけています。

また、経験が豊富な弁護士は、相手方労働組合(ユニオン)の性質や担当者の性格まで把握している可能性が高いと考えられます。

相手の情報があれば、今後の団体交渉の経過について、ある程度予想することが可能です。

そして、今後の処理方針などを適切に立案することが可能となるでしょう。

当事務所の労働事件チームは、創業以来、数多くの労働組合問題を解決してきた実績があり、豊富な経験を有しています。

また、よく交渉する労働組合(ユニオン)の特徴や担当者の性格等をチーム内で共有しています。

 

経営者目線のスタンスで行動する

労働組合(ユニオン)対応においては、「迅速に、かつ、企業の負担を減らす」というスタンスが特に重要と考えます。

団体交渉は、一般的に、長期間にわたって行われます。

例えば、数年間を団体交渉に費やしているという企業はたくさん見受けられます。

このように長年にわたって不毛な紛争に経営資源(労力、コスト等)を費やすことは、企業にとって大きな損失といえます。

当事務所の労働事件チームは、企業側専門の弁護士として、企業の負担を極力少なくできるようにサポートしています。

例えば、団体交渉の開催頻度をできるだけ少なくなるようにしています。

そのために、担当弁護士がユニオンの担当者(執行委員長等)との間で、非公式な交渉(「事務折衝」といいます。)を多く行っています。

このような事務折衝をうまく活用することで、企業の負担が大きい団体交渉を少なくするよう取り組んでいます。

 

きめ細やかな対応

当事務所の労働事件チームは、団体交渉対応に絶対の自信を持っています。

しかし、団体交渉を適切に解決するだけでは根本的な解決とならないことが多々あります。

例えば、労働組合(ユニオン)から未払い残業代を請求されるケースでは、就業規則(賃金規程)の内容に問題があったり、不必要な残業が常態化しているような状況が多く見受けられます。

これらの問題を根本的に解決するためには、就業規則の改正や適切な労務管理が必要となります。

また、問題社員の不当解雇が問題となる事案では、採用の過程に問題があった状況が見受けられます。

これらを未然に防止するためには、そもそも問題社員を採用しない方法や適切な雇用契約書の作成が重要となります。

当事務所の労働事件チームは、労働組合(ユニオン)との団体交渉のサポートだけではなく、法律顧問サービスの一環として、労働問題が発生しないよう、きめ細やかなサポートを提供しています。

 

迅速な対応

労働組合(ユニオン)との団体交渉は、初動の対応が極めて重要です。

労働組合(ユニオン)の不当な要求に応じる形で第1回目の団体交渉を開催すると、それが後々まで企業に不利に影響を及ぼすことがあります。

そのため、労働組合(ユニオン)から団体交渉を申し込まれたら、今後の対応についてすぐに相談でき、かつ、依頼した後は迅速に動いてくれる弁護士であることが必要です。

当事務所は、全国からオンライン等でも法律相談が可能です。

また、ご依頼を受けると、通常、2営業日以内に相手方労働組合(ユニオン)に対して受任通知を送付し、当法律事務所が代理人となったことを通知し、それ以降、全面的に窓口となって対応します。

例えば、団体交渉の日程調整、相手方の要求に対する回答、反論等を企業に代わって行います。

もちろん、団体交渉の当日は、その場に同席して、労働組合(ユニオン)の違法・不当な要求を監視し、企業の正当な利益を養護します。

労働組合(ユニオン)対応にお困りの企業や社労士の方は、安心してご相談ください。

ご相談の流れについては、こちらのページをご覧ください。

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